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Mycoplasma genitaliumはPIDを起こすが、主要なPIDの病原菌ではない

M. genitaliumChlamydia trachomatisのように男性に尿道炎、女性に尿道炎、子宮頚管炎、PIDを起こすとの報告があるが、疫学、臨床的な特徴はまだ明らかになっていない。英国の女性の大学生を対象に M. genitaliumの罹患率、発生率、リスクについてA community-based prospective cohort studyが発表された。クラミジアのスクリーニングを目的として2378人(平均21歳)の性的にアクティブな女性を対象とし、Vaginal sampleにて M. genitaliumの検査を行った。2246人(94%)12カ月後にフォローアップされた。ベースラインの罹患率は3.3%(78/2378)であった。2人以上のパートナーがいること、細菌性膣炎が独立したリスク因子であった。12か月のPIDの発生率は M. genitalium感染者において3.9%、非感染者において1.7%であった。フォローアップした M. genitalium感染者のうち26%は1年以上感染が持続していた。 M. genitaliumはPIDの原因となるが、クラミジアに比べPIDのリスクは低い。

Clin Infect Dis. 2010 Nov 15;51(10):1160-6

米国において高いリスク感染群の女性のM.genitalium罹患率は20%を超える

米国の10の場所において、性的にアクティブな15~25歳の女性のうち、細菌性膣炎、高リスク群(had ≥2 of the following STI risk factors: age ≤20 years, blackrace, Hispanic ethnicity, douching at least once per month, ≥2 sex partners in the past 12 months, and STI diagnosis in the past year. Exclusion criteria included pregnancy, use of oral antibiotics, and trichomoniasis)を対象に M. genitaliumの罹患率、発生率の調査を行った。Vaginal swabはHome-basedで2か月おきに12か月以上検査を行った。 M. genitaliumの陽性は遺伝子検査によって確定した。1139名の女性のうち233名(20.5%)が陽性であった。そのうち20.6%は持続感染していた。当初 M. genitaliumが陰性の801名の女性の年間の発生率は36.6 per 100 person-yearsであった。Black race, 以前の妊娠歴が罹患率と関連があった。

Clin Infect Dis. 2018 Jun 18;67(1):73-79.

#最近注目を浴びている M. genitaliumの英国、米国での疫学的な特徴をまとめてみました。まだPID、不妊との関連、リスクは明らかではなく、今後の研究に注目したいと思います。耐性菌問題があり、またご紹介します。

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